昔何かの小説で、美しい女性を「神様が丁寧に丁寧にこしらえたような」という一文を読んだ気がするのだけど、ふとその一文を思い出させる、このお菓子。
《宗家 源 吉兆庵:陸乃宝珠》
包みの若葉色、なんだか控えめな佇まいが、とても品の良い印象。
この包みを解くと、こんなに綺麗なマスカットが!
箱入り娘という感じ…ひっそりと収まっています❁
お皿へ出てきてもらうと、表面のお砂糖がきらきらして、宝石みたい!
若々しい黄緑色が涼しげで、暑さを忘れさせてくれます。
こんなに美しいのは、果実の女王といわれる「マスカット オブ アレキサンドリア」が、丸ごと一粒使われているからこそ!
マスカットの語源は「MUSK(ムスク=ジャコウ)」であるとされ、ジャコウのような芳醇な香りがすることから付けられた名前だそう。
エジプトのアレキサンドリア港から輸出されていたので、「マスカット オブ アレキサンドリア」になったのだって。
果実の女王と呼ばれるのは、クレオパトラも好んで食べていたと言われるため。
な、なんて高貴なエピソードばかりなの…さすがです…‧˚₊*̥(* ⁰̷̴͈꒨⁰̷̴͈)‧˚₊*̥
ハリがあり過ぎて、フォークでカットするのが難しかった!!
外側から求肥、皮、果実。
薄く薄くまとわれた求肥と、これまた薄い薄い皮、果実を包むその二つが本当に繊細で、これが丁寧なお仕事というものなのね!と感激。
求肥に散りばめられたお砂糖も、粒の細かいこと(*ö*)
粉砂糖ではなく、しゃりしゃりと歯応えはあるのにこんなに細かいってすごい。
中の果実は少し酸味があり、噛むと広がるマスカットの良い香り!
CMみたいですが、果汁がパーンと弾けるのです(#゚ロ゚#)
マスカットオブアレキサンドリアは、育てるのにコストがかかるため、生産数が減ってきているのが現実だそうです…。
でもそこで諦めない源 吉兆庵さん!
自分のところでマスカット作っちゃおうぜ( •̀∀•́ )✧と、今では陸乃宝珠の一部に、作ったマスカットを使用しているそうです。
温度など難しそうなのに、すごいなあ。
でもこのマスカットがいくら美味しくても、そのままいただくのでは、「このマスカット美味しい!!!」で終わるところ…
絶妙な求肥のおかげで、こんなに素晴らしいお菓子へと変わったのですね٩(*˘ ³˘)۶
果実の爽やかな酸味、みずみずしさを全く邪魔しない、でも少し甘みを足してスイーツとして楽しませてくれる、研究し尽くされた求肥。
9月中旬までの期間限定商品なので、ぜひぜひぜひ!
召し上がってみてください♡
■宗家 源 吉兆庵HP
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